SOHO'S REPORT
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1998/11/12 SOHOカルチャー

10年後、20年後の社会を想像してみてください。SOHOはワークスタイルの一つとして社会に強固な地位を築いているでしょうか? 情報化社会の進展により、都市集中型から地域分散型に移行し、また、労働市 場が流動化するといわれています。社会構造の変革からはSOHOはワークスタイルとしてまた新しい生活様式として有力な候補となりえます。 その中で私はSOHOの発展の条件の一つとしてSOHOが“文化”として発展、定着 できるかということがあるのではないかと考えています。

“ウォークマンは単に音楽を外で聴くことができる小型のテープ再生機械とし てではなく若者文化として、発展、定着した”と論じられることがあります。 この“ウォークマン”の部分を“SOHO”に置き換えてみます。“SOHOは単に在 宅や小さなオフィスで仕事するということではなく情報化社会の進展にともな い新しいワークスタイルを提供し、SOHOカルチャーとして発展、定着した”と いうことになります。このように考えますと文化は大切です。文化に関しても う少し詳しく考えてみます。

まず、文明と文化の違いです。“文明”とは合理的に判断された技術であり活動であると思いす。私の小さい頃よく便利なものに対して「これは文明の力 だ!」といっていたのを思い出します。
それに対して“文化”とは無意識に伝承される生活様式だと思います。自分では意識せずにやっていることが、他の国の人からみるとおかしいということが あります。このように文明と文化は違いがあります。

抽象的な表現ですが、文明と文化の関係は、組織や地域社会の基盤に無意識に 伝承された文化があり、その上に合理的な判断の文明があるというイメージで はないかと思います。土台である文化が定着することにより組織や地域社会の 安定的な発展があります。逆に文化として未成熟であれば不安定なものになり ます。

SOHOは現在は新しいワークスタイルです。今後の発展は文化として定着することができるかということがポイントになります。そのためにはそれぞれのSOHOが対等な関係により意見をだしあい新しい文化をつくるという意気込みが必要です。SOHOが活躍する社会はそのようにして構築されると思います。以前にもご紹介致しましたが、SOHOアジアの“アジア”は地域をさすのではなくアジアの価値観をみすえることを意図しております。文化の重要性を考えてのことです。アジアの土台をみすえ、対等な関係をつくることにより発展 性、継続性のあるネットワークが構築できると考えています。





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