SOHO'S REPORT
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1999/09/30 SOHO学は成立するか?

SOHOを取り巻く環境は、最近好意的であるといってよい。経済戦略会議の「日本経済再生への戦略」中間とりまとめに以下のようにある。 
 起業支援と戦略的技術開発
○起業の支援 起業及び起業家支援税制、ベンチャーキャピタル支援税制、エンジェル支援税制等、ベンチャービジネスに対する支援税制を拡充・整備する。
マーケットメイク制度の本格的な実施、株式公開前の一定期間、第三者割当増資等による企業の資金調達を規制している、いわゆる「公開前規制」の見直し等、店頭市場の活性化のための措置を講じる。アウトソーシングビジネスの発展の起爆剤ともなる、公的部門の業務の民間委託や民営化を推進する。
SOHOにみられるようなマイクロビジネス(零細・個人企業)を育成するため、創業資金に対する政策融資、事業に対する助成等を行う。

ところが、現在、SOHOに関しては、正式な定義が無い状態である。正式な定義はないが、ポスト工業化社会の有効なワークスタイル/ライフスタイルとい ったところであろうか。
しかしSOHO事業者の社会への定着、育成を考えると、学問として体系的にまとめ、カリキュラムとしてカテゴリーが成立すべきではないかと考える。
そこで、私が考えるカリキュラムのアウトラインを提示する。

まず、大きく3つに分けて考える。起業論、メディア論、ネットワーク組織論である。

起業論は、起業家精神の育成とマネージメント(経営、マーケティング、資金調達等)である。
これが、SOHO学になると起業とライフスタイルという項目が追加される。つまり、会社を大きくすることを考えるだけではなく、ライフス タイル(家族、自然、地域社会)との調和が追加される。

メディア論は、デジタル化におけるパラダイムシフトを研究する。また、メディアの選択という問題もある。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット等のメディアから最適な情報を取得し、それをもとに考え、情報を発信するということである。

ネットワーク組織論については、岩波書店の今井賢一,金子郁容共著の「ネ ットワーク組織論」より、説明する。
経済や企業組織に対する新しい見方と分析のフレームワークを提示する。
人と人との相互関係のなかで形成され価値を創造してゆく動的情報をもとに、ネットワークの
概念を確立し、産業社会、企業のあり方 の将来像を提言。
ネットワーク組織論は、インターネット時代の新しい研究分野になる。

このように、私は考えるのだが、研究者や大学関係者の方は、どのように考えられているでしょうか。積極的に意見交換をしたいと思っていますので、メールにて御連絡下さい。






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