SOHO'S REPORT
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2003/10/09  シンガポールのITの特徴



シンガポールのITの特徴をデータに基づき明らかにしたい。
Inforcomm Development Authority(IDA)とDepartment of Statistics(DOS)が
2000年に行った9000社のサンプル調査より主要な数字を抜粋する。
(出典:Singapore Development Board“Singapore Business Portals 2002/2003)

B2B eコマース(単位:SG$)
1998年  5.67 billion
1999年  40 billion
2000年(予測) 92 billion
2001年(予測) 109billion

B2Bのeコマースは急激な発展が予想されている。
シンガポールではクローズドなネットワークで、産業分野は金融、銀行、
卸売、小売、製造業がメインである。シンガポールのような輸出主体の経済で
は、国内のeコマースより輸出のeコマースが伸びることも示されている。
調査した半分以上の会社で毎月50を超える国境をまたいだeコマースである。
輸出B2Bの相手国として、中国、インドネシア、日本、マレーシア、韓国、
台湾などがある。

B2C eコマース(単位:SG$)
1998年  36 million
1999年  200 million
2000年(予測) 1.17 billion
2001年(予測) 2.75 billion

シンガポールのB2Cのリーダー的な産業は金融、銀行、不動産、ホテル、レス
トランである。
B2Cは主として日本、マレーシア、タイ、アメリカから利用されている。

B2B調達(単位:SG$)
1998年  5.44 billion
1999年  10.9 billion
2000年(予測) 17.9 billion
2001年(予測) 25 billion

B2Bの調達は主にクローズドのネットワークで行われている。
主に日本、マレーシア、アメリカから購入している。

eコマースのインフラ、サポートサービス(単位:SG$)
1998年  124 million
1999年  248 million
2000年(予測) 618 million
2001年(予測) 763 million

eコマースのインフラ、サポートサービスとは例えば、ネットワーク、ホス
ティングサービスなどである。

インターネットアプリケーションサービス(単位:SG$)
1998年  234 million
1999年  523 million
2000年(予測) 567 million
2001年(予測) 1.2 billion

インターネット仲介サービス(単位:SG$)
1998年  17 million
1999年  154 million
2000年(予測) 566 million
2001年(予測) 2.2 billion

インターネット仲介サービスとはWebコンテンツプロバイダーやB2Bの
マーケットプレースなどである。

調査した43.2%の会社が1999年にeコマースに参入している。
また、その中で98.7%がインターネットにアクセスしている。
オンラインのコンテンツでは、売買、政府サービス、ソフトウェアのダウン
ロードが多く利用されている。

シンガポールでは既存のB2Bの取引をインターネットに移したクローズドな
ネットワークが主体であった。
しかし、今回の調査により、オープンなeマーケットプレースを志向している
ことが読み取れる。
従来、シンガポール人にはインターネットショッピングは不向きといわれてき
たが、今後は固定観念を変えて対応していく必要性も提示している。
また、政府がインターネットで行うサービスがIT成長の牽引役をしていること
にも注目したい。

[Profile] ━…‥・
 飯盛 敦博(いさがいのぶひろ)/TASTE Business Services Singapore
2001年1月よりシンガポール在住。
6月14日にはシンガポールドリームを語る会を開催します!
e-mail info@soho-asia.com
HP http://www.soho-asia.com






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